【スポンサー紹介】Pasona N A, Inc. 古代 賢司氏 / 徳丸 佳代氏インタビュー
「JWIBAというコミュニティがあること自体に、大きな価値があると思います。どこに行けばいいのか、誰に話を聞いてもらえばいいのか。その場があるだけで、救われる人がいるのではないでしょうか。」
――人と仕事をつなぎ、ライフステージを超えた挑戦を支える
1985年に米国で事業を開始し、北米における日系企業の人材採用・バックオフィス・HR業務を長年支えてきたPasona N A, Inc.。今回は、President & CEOの古代 賢司氏、CHROの徳丸 佳代氏に、米国での事業展開、JWIBAへの支援に込めた思い、そして多様な人材が活躍する社会への視点について伺いました。

古代 賢司氏 President & CEO (肩書きはインタビュー当時、2026年6月のもの)
Q1. Pasona N A, Inc.の事業内容と、米国での役割を教えてください。
Pasona N A, Inc.は1985年に米国で事業を開始しました。当初は人材派遣・人材紹介を中心に、米国で事業を展開する日系企業を支援するところからスタートしています。
その後、2000年代初頭のドットコムバブル崩壊を契機に、米国の 日系企業でもバックオフィス部門のレイオフが起こるようになりました。ただ、人が離れても業務そのものは会社に残ります。そこで、経理やペイロールなどのバックオフィス業務を外部から支えるアウトソーシングサービスを展開していきました。
当時、日本企業にとってペイロールを外注するという考え方はまだ一般的ではありませんでしたが、米国ではそうしたニーズが高まりつつありました。Pasona N A, Inc.は、人材サービスに加え、バックオフィス業務のアウトソーシング、さらに業務整理や可視化を行うBPR、HRコンサルティングへと領域を広げてきました。今後はデータアナリティクスなど、より上流の領域にも取り組んでいく段階です。
また、シリコンバレーという場所は、テックやイノベーションに関わる企業・人材が多いことも大きな特徴ですが、カルチャーとしても他地域とは異なる特徴があると考えています。ニューヨークなどでは、駐在員コミュニティとローカルの日本人・日系人コミュニティが分かれやすい一方で、シリコンバレーでは、日本人コミュニティの垣根が低く、駐在員、ローカルで働く人、 学生、帯同家族などがうまく混ざり合っている印象がありますね。
Q2. JWIBAを知ったきっかけと、スポンサーとしてご支援いただいた理由を教えてください。
JWIBAを初めて知ったきっかけは、2023年の最初のサミット告知だったと思います。Pasona N A, Inc.の社内では女性社員が多く、女性のキャリアや働く場を支えることは、特別な取り組みというよりも自然なテーマとして受け止められてきました。社外でもこうしたイベントの機会があると知り、興味を持ちました。
JWIBAへの支援を決めた理由は、Pasonaの創業の思いと、JWIBAの思いが非常に近いと感じたからです。
Pasonaグループの原点には「女性の活躍支援」があります。1970年代の日本では、四年制大学を卒業した女性が就職しても、結婚を機に家庭に入ることが一般的でしたが、高度経済成長の中で、女性が働く機会へのニーズが高まっていきました。Pasona N A, Inc.は、そうした女性たちが社会で活躍するためのインフラづくりに関わってきた会社だと思っています。
米国でも、時代とともにキャリアのあり方は変化しています。かつては、駐在に帯同する配偶者が現地で働くことに対し、企業側が慎重な姿勢をとるケースも少なくありませんでした。しかし近年は、帯同者自身がキャリアを中断せず、次のステップを見据えて挑戦したいというニーズが高まっています。
帯同で来られる方が、そこでキャリアを止めるのではなく、次のステップ、さらにその次のステップを見越して挑戦される。 そうした方々をサポートする機会を提供することは、Pasona N A, Inc.としても非常に大切な役割だと感じています。
また、駐在員の帯同家族、日系企業、日本語・英語のバイリンガル人材を支えることは、Pasona N A, Inc.の中心にあるテーマでもあります。だからこそ、支援しない手はないと思いました。JWIBAの活動と、私たちが大切にしてきたことの間に、垣根がなかったことが大きいですね。

Q3. Equity & Inclusionについて、Pasona N A, Inc.ではどのように捉えていますか。
古代氏:Pasona N A, Inc.では、女性社員が全体の7〜8割を占めています。そのため、女性活躍を特別な制度で推進するというよりも、性別にかかわらず、スキルや適性に基づいて自然に活躍の機会が生まれてきています。
徳丸氏:この仕事にはどういうスキルが必要なのかを見たときに、たまたまそれを持っているのが女性である場合もあれば、男性である場合もあります。女性だから、男性だからという考え方ではなく、スキルベースで考えています。
古代氏:女性が多い会社だからこそ、幹部層のバランスが偏っていないかは意識して見ています。女性活躍が当たり前に存在している環境であっても、組織全体として健全なバランスが保たれているかを確認する視点は欠かせません。
徳丸氏:Pasona N A, Inc.のEquity & Inclusionは、制度を一律に整えることだけではなく、社員 のライフステージや働き方の変化に合わせて環境を整えていくことに表れています。たとえば、フレキシブルな勤務時間や在宅勤務については、コロナ禍以前から検討・整備が進められてきました。社員の年齢構成が変われば、必要な福利厚生や保険制度も変わります。若い社員が多かった時期には単身者中心の制度設計でよくても、社員が家庭を持ち、子どもを育てるようになれば、会社として必要な支援も変わっていきます。こうした背景から、会社全体の平均年齢やライフステージの変化を見ながら、必要な制度を変えてきました。
また、女性社員が多い職場だからこそ、出産や育児による一時的な離脱が組織全体に与える影響を現実的に受け止め、どうすれば仕事が回り、本人も周囲も疲弊しない形にできるか考えてきました。
徳丸氏:Pasona N A, Inc.にとってのダイバーシティは、性別や年齢だけに限られません。米国では「一人ひとりのスキルセットやバックグラウンドが違うこと自体がダイバーシティ」であり、それを受け入れることは当たり前の感覚です。

徳丸 佳代氏 CHRO(右から2人目。肩書きはインタビュー当時、2026年6月時点のもの)
Q4. JWIBAに今後期待すること、一緒に取り組みたいことはありますか。
古代氏:これから社会に出るZ世代、さらにその先のα世代にとって、働くことやリーダーシップの意味は、これまでの世代とは大きく変わっていきます。AIの進化により、数年後に自分が目指している仕事が残っているのか不安を感じる学生も少なくありません。会社に入ればすべてを学べる時代ではなくなり、社外のコミュニティや学び合いの場の重要性はますます高まっています。
企業に入ると、雇用主と雇用者という関係になります。そうではない、周りの受け皿のような場所で、どうやって企業社会の中でどのように自分らしく成長していくのか。そうした啓発や橋渡しをJWIBAには担ってほしいと思います。
また、世代間の違いについても、ステレオタイプで捉えるべきではないと考えています。人は一人ひとり違います。自分が何を考え、何を目指しているのかを言語化すること。そして、前の世代の人たちとどう関わっていくのかという柔軟性や適応力を持つことが大切だと思います。
JWIBAは、駐在員、帯同家族、学生、研究者、現地で働くプロフェッショナルなど、多様な背景を持つ人々が交わる場です。そこにPasona N A, Inc.が持つキャリア支援や人材領域の知見が加わることで、米国でのキャリア形成、帯同者の就労、日系企業との接点づくりなど、さまざまな連携が考えられます。
徳丸氏:駐在に帯同して来られる方が、働いてみようと思ったときにトライできる環境があることはとても重要です。それはPasona N A, Inc.が得意としている領域でもあり、お手伝いできることがあると思います。
古代氏:JWIBAの活動が全米に広がってほしいと思っています。各地域にさまざまな団体がありますが、まだ横のつながりは十分ではありません。JWIBAのような活動が他地域ともつながっていくことで、企業としても一緒に動きやすくなりますし、支援の仕組みも広げていけるのではないかと期待しています。
Q5. JWIBA参加者へのメッセージをお願いします。
古代氏:どこに行けばいいんだろう、自分の話を誰に聞いてもらえばいいんだろう、そう思った時に適切な場がないのはしんどいことです。そういう意味で、JWIBAのようなコミュニティがあること自体に価値があります。その場があることを大事にしてほしいです。
徳丸氏:Equity & Inclusionを進めるうえでは、女性や当事者だけでなく、企業や社会の中で意思決定に関わる人たちが「自分ごと」として捉えることが重要だと考えます。制度をつくるだけではなく、それを本当に運用していく人の意識が変わることが大切です。会社全体のカルチャーや考え方を変えるには、立場のある人たちが自分ごととして受け止める必要があります。
どの世代も、それぞれに苦労しています。だからこそ、自分の思いや方向性を言語化しながら、他の世代や異なる背景を持つ人たちとも関わっていく。適応力や柔軟性は、どの 世代にも必要なのだと思います。働くこと、学ぶこと、家族を支えること、地域でつながること。海外で暮らす一人ひとりの経験は異なりますが、その違いこそがコミュニティの力になります。

Pasona N A, Inc.とJWIBAは、人が自分らしく働き、学び、つながるための機会をつくるという点で、強く共鳴しています。これからも、ベイエリアから全米、そして日本や世界へと、経験と学びが循環するコミュニティづくりをともに進めていきます。
Interviewer(聞き手):JWIBA 運営チーム 半田祥子・宮岡真衣 ・田中咲羽
編集:JWIBA 広報チーム
取材日:2026年6月
※本記事の内容は取材時点の情報に基づいています。掲載についてはご本人の確認を得ています。
本記事はJWIBAスポンサー特典です。
Pasona N A, Inc.の皆様には、日頃よりJWIBAの活動をご支援いただき、心より感謝申し上げます。
